
Up coming exhibition

瀬戸内家族/九夏の頃に
小池英文 写真展
2026年8月26日(水)〜9月12日(土)
オープニングレセプション: 8月28日(金)19:00〜
トークイベント
井津建郎(写真家)x小池英文
8月30日(日)15:00~(日曜臨時オープン)
(参加費500円)
定員20名(要予約)
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【ステートメント】
妻が生まれ育った瀬戸内の島で夏を過ごすようになって二十年以上が過ぎた。
東京で暮らす私たち家族にとって、自然の生命力に圧倒される島の夏は尽きることのない遊び場だ。
夕暮れの空を舞う赤トンボの群れや、頬を撫でる朝の風や、雨上がりのむせ返るような夏草の香りに包まれながら、
私たちは近所のお宮までよく散歩をする。足を止めて大きく息を吸い込むと、
懐かしい夏の匂いが胸一杯にゆっくりと満ちてゆく。
まばゆい光に照らされたあの夏の日々。
かけがえのないあの時間を、夏の終わりを告げる初風が吹きはじめる時季にもう一度呼び覚ましてみたい。
長いあいだそう思い続けてきたが、今回こうしてお声がけいただきようやく実現することができた。
それが本作「瀬戸内家族 / 九夏の頃に」になる。
「瀬戸内家族」をはじめて発表したのは2017年のことになる。
あれからおよそ10年が過ぎ、現在続編となる写真集の制作に取り組んでいる。
瀬戸内の風土性を縦軸に、家族の営みを横軸に編み込んでいるところは変わらないが、もうひとつそこに織り込みたいテーマがある。それはひとつの家族の姿を通して、今という時代の空気や社会のうねりを浮かび上がらせることができないだろうか、ということだ。
もっとも、そのような問題意識と本作「瀬戸内家族 / 九夏の頃に」では、ずいぶん趣が異なるように映るかもしれない。本作が見つめているのは、時代や社会の軛から遠く離れ、自然の光と無心に戯れるささやかな幸せに包まれた時間だからだ。それでも、二つの作品は決して相反するものではないだろう。なぜなら、夏の光は追憶を誘うだけではなく、先の見えない時代を歩く私たちの道行きを照らす一条の光にもなりうるからだ。
本展示が、今後描き出そうとする作品世界への、静かな序章となればと思っている。
【プロフィール】
小池英文1964年東京都生まれ
都立高校を一年間休学し米・カリフォルニア州に渡る。
現地公立高校を卒業後、アメリカ全土を旅する。
大学卒業後は海外取材を繰り返し、写真と記事を多くの新聞や雑誌に発表。近年は国内にも目を向け、2017年に写真集「瀬戸内家族」(冬青社)を刊行。同作で林忠彦賞最終候補にノミネートされる。
また同名のフォトエッセイを産経新聞に連載中。
他には、写真集「THE DELTA / Ganga Sagar Island1999-2024」(PRASADA BOOK)が、2025年度土門拳賞最終候補にノミネートされている。
2024年 9月 THE DELTA / ガンジスの海・聖なる島(新宿OM SYSTEM GALLERY)
2019年 11月 瀬戸内家族 (大阪Photo Gallery Sai)
2019年 8月 父の渓流でⅡ (東京小伝馬町 IIA Gallery )
2018年 9月 父の渓流で (佐賀 Gallery Slow)
2017年 1月 瀬戸内家族 (新宿Konica Minolta Plaza)
2014年 9月 生命のめぐる海辺Ⅱ (東京祐天寺Paper pool)
2014年 3月 生命のめぐる海辺 (新宿Konica Minolta Plaza)
2012年 4月 海と人のあいだ (新宿Konica Minolta Plaza)
2010年 12月 水の永遠に (大阪Photo Gallery Sai)